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背後からぎゅう~っと、抱きしめるように、玄関の壁に押し付けられる。俺の顔の横には、壁に突いた腕があり、ガードされてる。
俺よりも背が高いらしく、話しかける唇が、耳元を掠めて動く。
背中にぴったりと身体を寄せられていて、身動きがとれない。
…助けて…
心の叫びは、誰にも届かない。
「栗田奈江のお兄さんって、貴方だったんですね。
省吾さんでしょ?
A駅前のカフェでバイトしてるでしょ?
僕、ずっと貴方の事を見てました。
好きです。僕と付き合って下さい。」
そう言うと、俺を壁に押し付けたまま、そっとキスを…俺のファーストキスを…奪った。
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