【1】 退屈

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【1】 退屈

「さみぃ~」  どーもコンニチハ。俺は倉敷(くらしき)ナオトと申します☆  只今コチラは1月下旬。お正月気分も完全に抜けきった日本は、ただ寒いばっかりでつまんないです。  最近本当につまらなく…ってか退屈? どっちが分かんないけど。  体の方は相変わらず色んな事で忙しいんだけど、ココロの方の時間だけゆっくりで、スゲーつまんないってことだけは、わかる。 「っはぁー……これってどういうことよ」 「ハァッ?」 「ヒドイ聞き返し方ー。『何?』ぐらい言ってくれてもいいじゃん。。」 「いきなり『どういうことよ』って言われた方の身にもなれ。何かあったのか?」 「もういい。傷ついた」 「おい…」  心なしか、親友(←強調)シュウとの会話も勢いが足らないような気がする今日この頃。  でもやっぱ、日常は何ら変わりないし、彼女だって今んトコ9人保ってるし、退屈とか、そういうことを感じる理由が全然わからな……そういや俺、デートの予約で忙しいんじゃなかったっけ? 「やっべ!!」  素早く携帯を出してスケジュールを確認。嫌な予感的中。 「今日デートだったんだー!! 忘れてたーっ!」 「さっさと行け」     
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