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「…好きだ。
ずっと伊織のことが好きだった。」
「…っ！」
「俺の隣で笑ってるだけでいいから。
俺には伊織だけだから。
伊織とじゃないと幸せになれないから。
俺を幸せにしてよ。」
「っ、なにそれ」
抱きしめてる腕を緩めて顔を覗き込まれる。
わたしはずっとこの言葉を待ってたのかもしれない。
頭の中のもやもやが晴れていく。
「やっと笑った。
ほら、お前も俺の隣じゃないと笑えないだろ？」
いたずらっ子のように笑う奏多を見て
愛おしいと思う。
「わたしも奏多が好き。
奏多の隣にいたい。」
「一回しか言わないから。
…愛してる。」
まっすぐわたしを見つめる
奏多がゆっくりと近づいてきて
そっとキスをされる。
全身で愛してると伝えてくれているようで
くすぐったくなる。
いまなら迷わずに幸せだと答えられる。
「わたしも愛してる。」
end
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