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病院にといっても
今の状態でたどり着くなどは不可能だろうと
隣の住人に電話をしてもらい
僕は救急車で運ばれることとなった
隣の住人は 僕のことを知ってるらしく 快く応じてくれたのは助かった
どうやら傷はたいしたことなく
軽く縫い包帯をして入院とまではいかなかった
しかし記憶喪失なのだ
医師の話では 軽い脳震盪で一過性のものだと言うことだった
記憶の助けのために 回復してから町を歩いてみては
と最後につけくわえてくれた
しかし自分としては 一刻も早く記憶を取り戻したいとこなのだ
ほんとうに空き巣に襲われたのか?
なぜ携帯は壊されてたのか?
僕はタクシーで自宅に帰されたあと
回復を待たずにのろのろと町を歩くことに
見覚えがある公園
見覚えがある商店街
どれもが幻のように頭の中に浮かんでは消える
ふと脳裏に涙を浮かべた女性が浮かんだ
あの子は…
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