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ヨージ『ヨータ』
ルーミ『え?、知り合い?』
ヨージ『知り合いもなにも、ヨータは俺の甥だよ』
ルーミ『おい?』
ヨージ『あぁ・・・そっか、この世界では馴染みの無い言葉だったね』
ヨージは、ヨータとの関係を親切丁寧に教えた
ルーミ『なるほどー』
ヨータ『まさかヨージ叔父さんまで、この世界に居るなんて思わなかったよ』
ヨージ『それは俺の台詞だよ、まぁ・・・お互いに話したい事が山々だろうが、今は過去の事を話したい』
ヨータ『うん』
ヨージ『10年前、俺は非公認ではあったがクインテットの仲間入りをしていたんだ』
ヨータ『え?、ヨージ叔父さんもこの国の為に闘ってたの?』
ヨージ『あぁ・・・俺は色々な人に助けてもらった恩返しのつもりでな』
もも『あの当時のヨージ兄さん、物凄い闘いぶりでしたから』
リリア『ヨージ兄さん、バーサーカーのヨージって呼ばれてたもんね』
ハル『今でもハッキリ覚えている・・・大鎚を振り回し、バッタバッタとカルを叩き伏せるヨージ兄さんの勇姿が』
ルーミ『あんな大鎚、ヨージ兄さんしか振り回せないよ』
ヨージ『そういえば、俺の愛鎚のプロメテオルは何処に?』
ミサキ『安心してヨージ兄さん、プロメテオルを含め、ヨージ兄さんの当時の荷物は、お城に大切に保管されてる』
ヨージ『お城に?』
ミサキ『皇女様の命令でね』
ヨージ『彼女が・・・そうか、彼女を含め助けてあげられなかった事が、悔やんでも悔やみきれねぇ』
ヨータ『ヨージ叔父さん、いったい何が有ったの?』
ヨージ『俺はシーザー王国での働きが認められ、ミースマロンが実る森の警備を任されていたんだ』
ヨータ『ミースマロン?』
ヨージ『食べると、とてもシットリとしていて甘い栗さ』
ヨータ『へ~』
ヨージ『ミースマロンが旬の時季になると、国民達が森に入るんだが、その当時は何故かカルの出現率が高かったんだ』
ヨータ『国民達が襲われないように、パトロールしてたんだね』
ヨージ『そうだ・・・そして、パトロールの最中に俺の身体が光に包まれ、俺は強制的に元の世界に戻された』
ハル『・・・・・・・・』
ミサキ『本当に?』
?『本当だ』
ヨージ『懐かしい声だ・・・全く変わらねぇな
、その気まぐれ』
ヨージに10年間苦悩を与え続けた相手が、部屋の窓辺に立っていた
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