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煙草を取り出し火を点けるヨージ ヨージ『ふぅ~・・・俺は当時の皇女やクインテット達を見捨てたのさ』 ジーニアス『それは違う』 ヨージ『違くないさ・・・皇女は俺にこう言ったんだ『私を助けて』とな』 ジーニアス『どういう事だ?』 ヨージ『それは俺の台詞だよ、ジーニアス・・・崩月の回避方法を皇女に教えたんじゃないのか?』 ジーニアス『前にも言ったが、その話はヨータとヨージにしか話していない』 ヨージ『じゃあ何故に皇女は知っていた?』 ジーニアス『解らない・・・もし可能性が有るとするならば、当時の皇女は特別だったからとしか言いようがない』 ヨージ『特別か・・・』 これにはヨージは反論しなかった 何故ならヨージ本人が皇女に触れた事により特別な力を得たと言っても良いからだ ヨージ『ジーニアスに責任転嫁する訳じゃないが、この世界の事情をもっと早く聞いていれば、違った結果になったのかな?』 ジーニアス『今更言っても仕方ないだろう?』 ヨージ『解っているんだが、俺は10年間悩み苦しんだ・・・答えが判れば、10年間の苦悩も少しは和らぐと思った』 ヨータ『ヨージ叔父さん、確かに人が変わってしまった印象を受けた・・・原因はこれだったんだね』 ヨージ『気が気ではなかった・・・約10年後にこの子達が死ぬなんて考えたらな』 ヨータ『うん』 ヨージ『俺の10年間の感情を経験してみるか?』 ヨータ『え?、どういう事?』 ヨージ『ヨータだけでなく、ルーミ、リリア、ミサキ、もも、ハル・・・俺の腕に掴まりなさい』 ヨータ『う、うん』 片腕に3人ずつ掴まる それを確認したヨージは、突然身体に密着させる するとどうだろう・・・腕が脇腹に密着したせいで、6人の手が挟まれた状態になった ヨータ『え?、ヨージ叔父さん?』 ミサキ『ヨージ兄さん、いったい?』 戸惑う6人 ヨージ『俺は皇女の恩恵で、『性の伝達』の他に『感情の伝達』も出来る・・・皆んなにも経験してほしい』 ヨージの腕から6人に、ヨージの感情が伝わる ヨータ『何これ?、駄目だよ!、ヨージ叔父さん!!』 ミサキ『あ・・・あ』 ルーミ『駄目駄目駄目!、壊れるよ!』 リリア『ボク、おかしくなる!』 もも『無理無理無理無理!!』 ハル『何か渦巻いてる!、止めてヨージ兄さん!』
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