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左手を引かれ私の目の前は黒一色となった。
どうやら、背中に隠されているみたい。
「おい。神。人の物に手ぇ出すとはどういう了見だ? コイツは売約済みだ他を当たれ。」
「…。何を言っているんだい? そもそも君はいきなり現れて何者なんだ? 彼女は僕の花嫁だよ。」
「後からノコノコ現れて何言ってやがる。コイツは死後俺の伴侶となる奴だ。勝手に連れて行かせねえよ! だいたい、神ってやつは気に入った人間をすぐに連れて行きたがるやつばっかりだなぁー。おい! 死後まで待てねぇのかよ。人間の一生なんざ俺達からすりゃ風前の灯火だろうに。」
「待っている間に魂が穢れたらどうするんですか!」
「かー。お前ら神がそうなるように創造した癖に勝手だな。」
「そうですね。私もそう思います。」
うわ! 三人目が現れた! ほんと誰!?
「はじめましてですね? 六華。貴女を守る者です。」
「貴方も…私を嫁にするとか言うんですか?」
「ハク、お前何でしゃばってんだよ。」
「クロ、私と君は対なんだよ? 現れて当然だろ?」
私の盾になっている人はクロというらしい。
そして今現れた人はハクって言うんだ。
ふーん。なんで夢の中でモテ期発動してんの?! 私!
そういえば、なんかクロって人が不穏な事言ってたっけ?
死後は伴侶? もうすでに死んだ後の事まで決まっちゃってるの?! マジで?
今、連れて行かれるよりはマシだけど…。
それもどうかと思うわ。
なんか二人?で言い争ってる。
私の事なのに、私…物凄く蚊帳の外?
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