3 恋バナとエピソード

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先輩に他意はないと分かっていても、私は、たった一言で胸がぎゅっとなっちゃうから。 『……ありがとうございます』 なんだか照れくさくなって、自然と感謝の気持ちがこぼれる。 『そういうところも好きかな』 えっ? 『あの、でも、私、何も……』 言った覚えもした覚えもなくて。 先輩の言動がストレートなのはいつもの事だけれど、今日は特に拍車がかかっている気がして、少し戸惑ってしまう。 『だからそういう素直なところがいいなって。 一緒にいて気持ちが良いし、すごく癒される』 『……か……感激です。 ありがとうございます』 うぅ。 どうしよう。 そんな風に言ってもらえて嬉しいけれど、やっぱり気が引けちゃう。 『このくらいで感激してくれるの? ラクばかりさせると俺、怠けちゃうよ』
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