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先輩に他意はないと分かっていても、私は、たった一言で胸がぎゅっとなっちゃうから。
『……ありがとうございます』
なんだか照れくさくなって、自然と感謝の気持ちがこぼれる。
『そういうところも好きかな』
えっ?
『あの、でも、私、何も……』
言った覚えもした覚えもなくて。
先輩の言動がストレートなのはいつもの事だけれど、今日は特に拍車がかかっている気がして、少し戸惑ってしまう。
『だからそういう素直なところがいいなって。
一緒にいて気持ちが良いし、すごく癒される』
『……か……感激です。
ありがとうございます』
うぅ。
どうしよう。
そんな風に言ってもらえて嬉しいけれど、やっぱり気が引けちゃう。
『このくらいで感激してくれるの?
ラクばかりさせると俺、怠けちゃうよ』
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