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そう言いながら、小さく笑う先輩。
『ラクばかりさせると』って。
仕事ではハードなスケジュールをこなしているんだから、先輩の場合はもっとラクしたり怠けたりしなきゃ。
『たまには息抜きも必要ですよっ。
頑張ってばかりだと疲れちゃいます』
『……そういう意味じゃないけど』
私なりの思いを口にしたつもりだったけれど、何か違ったみたいで。
またもや先輩は、はあ、とため息を漏らす。
あれ?
『違いましたか?』
『……まあいいか。
愛也が甘やかしてくれるって言うし』
えっ!?
いつの間にそんな展開に!?
『えっと、私、約束した覚えは……』
『俺、怠けていいんでしょ?
じゃあ愛也がそうしてくれないと』
『……』
一枚上手な先輩に正論をぶつけられてしまい、返す言葉に詰まる。
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