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困ったなあ。
先輩の望む事に応えられるかどうか分からないし。
けれど、私でできる事ならしてあげたいし、先輩を癒してあげたい気持ちはもちろんあるから。
『……分かりました!
私に任せてくださいっ』
今のところなんの策もないけれど。
こうして断言する事で活が入る気がして。
私は声を張り上げてみる。
『ふ。
……期待してるね』
すると、そんな私の動向すらも楽しんでいる様子の先輩は意味ありげに呟いて。
眠気が限界に達したのか、あくびを一つしながら、
一言ごめんと謝りの言葉を口にした後。
『そろそろ寝よっか。
隣に愛也が居なくて寂しいけど』
そう言って。
『じゃあまた週末に。
……おやすみ』
パタン、とドアの閉まる音と共に、電話を切った。
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