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「あ、そういう意味じゃないよ?」
二人がそう見えるわけじゃなくて。
発言がまるで長年付き合う彼氏のようだったから、つい思った事を口にしてしまっただけ、と返すと。
瞬君は、ホッとした表情で「そっか」と呟いた後、両手の中の分厚いハンバーガーを美味しそうに頬張る。
「……」
その横顔を見ながら。
お互いの名前を呼び捨てする仲だから、今までも、カップルに間違われた事くらいあると思うけれど。
あんな風に肩を落とす程の理由でもあったのかな?
と、なんとなくさっきの瞬君のリアクションが気にかかる私。
……考え過ぎかなあ。
「そういえば。
今日は玲奈と一緒じゃないの?」
どのくらい、そんな思いを巡らせていたのか。
横から降ってきた声にハッとした私は、焦って受け答えをする。
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