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そう言うと、瞬君は眉尻を少し下げて。
私に向かって申し訳なさそうな表情を浮かべた後、小さな声で「今日は驚かせてごめん」と言うと、そのままトレーを手に席を後にする。
「……」
その後ろ姿を見つめながら、何か声をかけなきゃと思う反面。
呼び止めたところでどんな言葉をかけたらいいのか分からない自分がいて。
グレーのワイドパンツから覗く足元のスニーカーを、ただぼんやりと眺めた。
「えっ!?
瞬に告白された!?」
それから3日後の金曜日。
授業終わりに待ち合わせた駅前のカフェで火曜日の出来事を伝えると、ギンガムチェックのオフショルダー姿の玲奈は大きな目をぱちくりとさせながら、驚きの声をあげた。
「……うん……」
反対側の席に座る私がこくりと頷くと、幼なじみの玲奈ですら予想していなかった展開だったようで。
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