4 新たな事実

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そう気づいても。 こんな重要な事を伝えていなかった自分にも、玲奈に言われるまで気づかなかったおマヌケぶりにも、後悔しかなくて。 「え、なんで言わなかったの?」 当然その行動を不思議がる玲奈に、私は返す言葉も見つからなくて。 ただ自分のふがいなさに情けない気持ちでいっぱいになる。 「……あの時、すごく動揺して。 瞬君が先に席を立った時も何か言わなきゃいけないって思ったけど、引き留めてもなんて声をかけたらいいか分からなくて……」 ああ。 言い訳にもならない言葉をなぞる声が、だんだんと小さくなっていく。 さっき、私が何もしないのは瞬君に対して失礼とか思っていたけれど。 返事すらしていない時点で相手に誠実じゃないし、 向き合わなかった事になる。 「……そっか。 いきなりだったから、心の準備ができてなかったんだね」
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