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ここでも、玲奈は理解を示す言葉をかけてくれて。
その優しさをありがたく思った。
「私、会って伝える。
彼氏がいるからごめんね、って」
遅くなっちゃったけれど。
瞬君が真剣に気持ちを伝えてくれたんだから、私も
ちゃんと返さなくちゃ。
「うん、それでいいと思う。
話せば分かるヤツだし、大丈夫」
「……ありがとう」
にっこりと口角を上げる玲奈に笑みを返す。
自分のやるべき事が分かって、それを声にしたら、
緊張していたわけでもないのにラクになったというか、ホッとして。
カップのカフェモカを口に運んでいると。
「そういえばワンピース着た?」
玲奈から、以前一緒に選んでもらったワンピースについての質問が飛んできた。
今日は学校だったから、パンツに袖がふんわりしたニット姿だけれど。
いよいよ明日あのワンピースを着る機会が訪れる。
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