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あちこちから、悲鳴にも似た女の子達の歓声が響き渡る。
「……」
その迫力に圧倒されて固まっていると、明らかに、一人だけ異なる存在感を放つ在校生の姿が見えた。
少し離れた場所からでも分かるくらい整った顔立ちに、抜群のスタイルを持ち合わせたその人は、他の在校生と同じ制服姿にもかかわらず一際目を引いていて。
あの人が、噂の「直生先輩」だとすぐに気づいた。
「直生先輩!
先輩を追いかけて入学しました!」
「先輩のファンです!
雑誌、毎月買ってます!」
こんな声が飛び交う中。
当の本人は反応を示す事なく、他の在校生達と共に私達の横を通り過ぎていった。
……なんて無愛想な人なんだ。
「はあ……、カッコ良かった。
あのクールな感じがいいよね」
え?
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