10 それは突然に

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「…………はい」 こんなにも、思いを馳せてくれていたと知ったら。 先輩が覚悟を決めてまで進みたい道があるのなら、受け止める以外になくて。 私になにが出来るかなんてまだ分からないけれど、これまで以上に全力で応援していく決意を込める。 するとその反応を耳にした先輩はホッとしたのか、穏やかな声でこう述べた。 「ありがと。 これから先、寂しい思いさせるかもしれないけど、必ず結果出してくるから。 もし俺がしんどいとかなんとかって弱音吐いたら、愛也はちゃんと叱ってね」 後半は何かから開放されたように柔らかく笑って。 本当に、意を決して話してくれたのだと伝わって、なんだか胸が熱くなった。 「そんな事しないですよ。 たまには気を抜かなきゃ体にもきっと良くないし。 だからそういう時は我慢しないで連絡くださいね」
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