11 本音と建前

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「フフフ、照れちゃって。 遠慮しなくてもいいのに」 必死に訂正する言動がおかしいやら可愛いやらで、ついからかいたくなる私。 と同時に応援もしていて。 「言霊ってあるじゃない? 口にしてたら引き寄せるっていうし、言わなきゃ。 そのうち叶っちゃうかも」 空いている左手でピースサインを作って見せると、アイスカフェオレで喉を潤した優が、口を開いた。 「も、もちろんデートできる仲になれば嬉しいし、まずはそこを目標に頑張ろうと思ってるんだけど、そんなすんなりいくような人じゃないっていうか」 「え」 「愛也も会ったでしょ? あの通りイケメンだからモテモテだっただろうし、ハードルはきっと高いよ」 「………」 たしかにイケメンだった。 背も高いし、ハーフっぽい顔立ちで華があったし、確実にモテてきただろう。
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