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だから優の言う通りハードルは高いかもしれない。
けれど、まずは一度やってみないと分からないし、チャレンジする前から後ろ向きになっちゃうのはもったいないと思うから。
『私も、応援してるから。
お互いに頑張っていこう』
と声をかけようとした時。
なにかから吹っ切れたような表情を浮かべた優が、ぽつりと本音を吐露した。
「とはいえ惹かれちゃったんだから仕方ないよね。
ハードルの高い人だって分かった上で好きになったのは自分なんだし、それも引っくるめて彼だから、これから頑張っていくよ」
「……優……」
優の表情は、晴れやかで。
少しの間に起きた心の機微に驚きを覚えながらも、私まで嬉しくなっていた。
「でもって愛也はあの先輩の本命彼女なんだから、アドバイスよろしくね?」
えっ?
「アドバイス?」
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