第3話.闇の中、心の叫び声・・

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「おーーあれ力比べじゃねーか!な?岡崎!」 「なに?あ、そうみりゃ、、」 一見したところ成田が塩谷を抱いているように見えるが 実際、成田は自分の体重をかけて塩谷が起き上がれないように 体をずっしりと伸し掛かっている。 「なんだ塩谷!後輩に襲われたか。だっせー」 「クウッ、、、」 (力比べか。そうだな・・成田のやつ、最近筋トレーに夢中だ。  上がた自分の筋力をひけらかすため一番弱そうな塩谷をターゲットにしている。  塩谷の話によると高校の頃の成田はちびで女の子に見えるくらい可愛かったらしい。  そんな可愛かった成田は自分のいない間、でっかくなったと言っている。  でっかくなったのはあくまであのごろに比べての話だけどな、、  背は同じくらいだ、、でも力が優位にあるのは筋トレーバカの成田の方だ・・) 「起きろ!塩谷!!成田に負けるなよ。」 「そう。岡崎の言う通りだ。成田なんかに負けるなよ!!  先輩の根性みせてやれ塩谷!!ははは」 「俺らはお前にかけたぞ!」 二人の元気をもらった塩谷は机を支えにして両腕に力を入れて上体を起こし始めた。 「うっ!!、、、くーっ、、」 「へへっーやってみなさいよ先輩!」 体重を乗せて押さえつける成田には勝てない。 塩谷の顔がだんだんとデスクと近くなる。 ドサッ またデスクに打ち伏してしまう。 「ありゃりゃーーやっぱあれはだめだな、、な?岡崎。」 「ああ、やっぱ最低体力の塩谷には無理無理。」 タッ ウウッ 「これくらい・・」 塩谷はまた力を入れる。 「くあぁっ・・」 「おっ、おーーーー」 岡崎たちの皮肉にムカッとしたか全力をつくして上体を起こした。 「はあ、、はあ、、、はあ、、、くあっ・・」 荒い息をしていた塩谷は悲鳴を上げる。
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