128人が本棚に入れています
本棚に追加
(なんだ。こいつ笑ってる。)
石原はにやりと笑いながらまた塩谷の顔を叩く。
ただ嬲(なぶ)っているように見えた。
「塩谷ーー起きてーーー」
「っ・・」
塩谷は横を向ける。
確かに石原がやっていることに反応はある。塩谷を早く目覚めさせるのに効果はあるかも
しれないけど気を失っている人をいじめるような真似をしている石原のことが
気に入らないんだ。
塩谷は叩かる刺激によって瞼を動き目を開けた。
(一応、意識が戻った。、、が、、)
目を覚めたがまだ気力が戻らなかったせいでしばらくぼっとしている。
「塩谷?」
「あーまだ足りないんだよな。」
「あ、、」
ぴちゃぴちゃ・・
石原は続いて頬を打つ。
塩谷は頬からの痛みを感じられないのかぼやけた焦点で何かを
凝視(ぎょうし)しているんだ。
「ククッ、何ぼけてるんだよ。しっかりしろー」
ぴちゃぴちゃ・・
「ほーら、、、な、これ面白くねー?」
(はあ?何しやがるこいつ!)
石原の肩に手をかける。
「おい、、」
「ん?お前もやってみる?」
(っ、、なんか頭にくる・・お前が冗談好きなのは分かってる。
しかしこんな状況なのにも、、一体人を塩谷を何だと思ってる。)
最初のコメントを投稿しよう!