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どこにも先客がいたわ。また見つけた木の洞の中には、リクルートスーツの若い男の子がたった一人。穴は彼一人でいっぱいで、木の葉も入らないくらいぴったり収まってた。
ヤドリギに巻き付かれた太い木の根元には小さな子が二人で倒れて、上にお母さんがぶら下がってた。その重さで息が止まったのが不思議なくらいガリガリに痩せてて、手に引っかき傷があったし涙で顔がめちゃくちゃだった。
大きな岩山の下の狭い洞窟に潜り込もうとしたらテントがあって、嫌なにおいが漂ってた。周りに督促状が散らばってて名前がすぐ分かったのはいいアイディアのつもりだったのかしら。
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