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敵の一体一体はさほど強力ではないが、数が多く面倒だ。さっきから投げてくる手裏剣じみたものも当たれば、面倒なものらしい。
タイヤ型の武器を振るう腕も痛くなってくる。
お兄ちゃんはボスと一戦交えている。
勇騎さんは…
私より多い敵を相手取っているのにいとも簡単に倒していく。
やはり歴戦の勇士としてのアドバンテージは伊達じゃないんだと憧れつつ、私も力にと強く願う。
すると…
ジュエルが輝き始めた。
よし…!
意を決して、ジュエルに手をかける。
「二速!」
『ガッチャーン!レベルアップ!』
意思に反して飛ぶ身体。さらには変形を始めた。
「ぇええええーーーー!?」
『爆走!独走!激走!暴走!爆走バイ・クーー!』
地についた時、私の体はなんと…
完全に人型を喪い、純然たるバイクへと姿を変えていた。
「ぅえぇええ!?マジで!?」
驚愕の目を向けながらも敵を相手取るのを忘れない勇騎さんに、私は叫んだ。
「乗ってください!」
「お、おう…!」
敵をかわし、跨がる勇騎さん。
アクセルを開けると私も俄然ヤル気満々だ。
「さぁ!振り切りますよ!」
「…よっしゃオッケイ!」
爆走の名の通り、抉じ開けられたアクセルが躍動する力を与え、、ひとっ走りで3分の1ほどの敵を薙ぎ倒してしまった。
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