6人が本棚に入れています
本棚に追加
「これ、『超人マシン ヘラク=レス』じゃん!
篠崎ってヘラク=レス好きなの!?」
顔を赤くする篠崎。
「おんなのこが……こんな本読んじゃ……ヘンだよね?」
俯きながら、ボソリとつぶやく。
しかし、悠斗はそんな篠崎を気にすることなく
あっけらかんとしながら言った。
「別にいいじゃん、面白いんだから。」
パッと顔をあげる篠崎。
そういった後、悠斗は
「でも……」
と付け加えた。
「こんな文字ばかりの奴じゃなくて、マンガの方が面白いよ!
今度貸してあげるよ。」
「ホント!?
私……、うれしい!」
いつも暗い表情の篠崎が、
見たことのないような、
ぱぁと明るい表情を見せた。
ざわざわとした
席替えの喧騒の中、
悠斗だけがその笑顔を見ていた。
最初のコメントを投稿しよう!