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きゃっ!!きゃっ!!きゃっ!!きゃっ!!きゃっ!!きゃっ!!きゃっ!!きゃっ!!きゃっ!!きゃっ!!
「ごるぁーーーーーー!!」
この土地のアカゲザル達の生活は命懸けだ。
何故なら、アカゲザルは本当は『この土地の者』ではないからだ。
特定外来種。
何らかで外国から、この国に連れてこられて野生化した者。
仲間は次々と保健所に捕獲され、殺されていった。
『在来種』である他の生物との兼合いや農作物を荒らす被害対策に、悉く駆除されていった。
要するにアカゲザルは、
『此処には居てはならない存在』
だった。
アカゲザルの1匹『ユウ』もまた、人間や他のニホンザルに翻弄されていた。
特にユウは、ボスザルの座を争ってきた『先代』が人間に駆除され、自らが暫定的にボスザルになっていた訳であり、
「人間に檻に囚われた仲間が、みんな海に檻ごと沈められて皆殺しにされたことを俺は許すことが出来ねえ!!」
・・・だが、俺はその檻の中に先代のボスザルが居て、結果的にボスザルになった結果オーライもあるが・・・
「これから、残された俺らで生き残るしかない!!
俺は『ボスザル』だ!!俺についてこい!!
生き残りたいなら、俺についてこい!!」
・・・決まった・・・!!
小高い岩山の上で『暫定』ボスザルのユウは、アカゲザル達の群れに向かって演説をした。
ユウは、群れを束ねるより『ボスザル』であることの優越感な浸る毎日である。
そんなある日のこと。
『暫定』ボスザルのユウは、肝心なことに気付いた。
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