僕と彼女の事情

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「いやちょ、話だけ聞いて?な?な?」腹は立っていたが幽霊(?)の話というのにも興味があったのと排便に対する欲求の波が引いたこともあって話しを聞いてみることにした。 「私な、殺されて埋められてん。」 と女が言うので自然と視線は下の便器を過ぎてトイレの床の方へ。 「いやいやここやなくてな。」 「ほなどこやねん。」 「二丁目。」 「・・・は?」 「二丁目の・・・あの・・・杉下さんちの庭みたいなとこ?庭やないんやけどあの家の壁と塀の隙間のあの」 「いやいやいやいやそうやなくて。え?二丁目?」 「うん。二丁目。」 「いや二丁目やったらうちやなくて二丁目に化けて出んかい。何でこっちに出るねん!」 「いや、結構むこう側は霊感弱い人多くて。たま~に見られるけど結構マンネリ化してきたし?え?いやいや見えん人の前に何で化けて出なあかんねん。てかそれ化けて出る言わんし。普通に考えたらわかるやろ。え?君は誰も見る人がいないようなトコでも暴走族が存在すると思ってるタイプ?アホなん?ああごめんてごめんてやめてしまって見せんといて私まだそんなんやめてやめて」 「なんやねんほんま!なんやねん!ほなあれか?掘りおこしてちゃんと埋葬すればええんか?成仏するんか?」     
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