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「メルちゃんはね、大切なお友だちなの!」
「……しゃーねーな。」
「えっ?」
立ち上がる俺を、その綺麗な瞳が不思議そうに見詰める。俺は、ぶっきらぼうに手を伸ばした。
「四つ葉のクローバー、早く見つけて帰るぞ」
それからと言うモノ……俺らは色んな場所を探し廻ったが、どこにも四つ葉のモノは見当たらずに……遂に日が暮れてしまった。
しかし、万里のクローバーを探す手は止まらない。
「中山、そろそろ帰るぞ。母ちゃんも心配してる」
「ダメッ!!」
思わず倒れてしまいそうになるくらいの怒声を、万里は目をキッとさせながら張り上げた。震える唇を一生懸命噛み締めてる。
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