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明るめの茶髪にハットを被った晴翔は、サングラスを外した。
ハットにサングラスなんて、凄くオシャレな格好をしていた彼の素顔は、どちらかと言うとダサいくらいに地味で。
地味さに関しては、決して私も人の事は言えないけれど。
いや、決してブサイクなワケじゃない。
けれど、サングラスの下の目はとっても細くて、もとい、切れ長の瞳で、もっとぱっちりした瞳の男前を想像してたから、そのギャップが良い意味で私の緊張を解いてくれた。
思わずプッと吹き出す私を見て
「人の顔を見て吹き出すとか失礼な女だな。」
「あ、ごめんなさい、そんなつもりじゃ…」
「そんなつもりって、どんなつもりだ?」
「え? あっ…、いえ、あの、、その、、」
焦ってドギマギする私をからかうみたいに、
「ウソウソ、そんなに焦んなくて良いから。 俺がイケメンじゃない事は、自分でよく分かってるから。」
そう言って晴翔は優しく微笑んだ。
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