お母さんの恋の始まり

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「で、月島さんはどうするの?どうしたいの?」 裕ちゃんは私を抱きしめながら優しく頭を撫でながら言ってくれた。 「お父様が再婚することに私は反対しない。静枝さんがお義母様になっても、小春ちゃんがお姉ちゃんになっても大丈夫。」 「嫌じゃないのか?」 「うん、いきなりだったから色々ぐちゃぐちゃになっただけ。 ありがとう。嶋田君にだっこされたら落ち着いた…。」と言ってはっとなる。 私今抱っこされてる?裕ちゃんに? 今まで手を繋いだり腕を組んだりはした。けど…。だだだだだだっこ? うわぁ、恥ずかしい…。 でも、安心する。 この人に抱かれると、どうしてこんなに安心できるの?どうして穏やかになれるの? はぁ、そうか、これがそうなんだね。 裕ちゃんのこと初めて見たときから好きだった。一緒に登下校したり、お勉強したり裕ちゃんを応援したりするのすごく楽しかった。 回りの友達や弟が恋仲になっていった。 私も何度か告白された。でも恋ってわからなかった私によい返事が出来るわけなかった。 同様に裕ちゃんも何回か告白されていた。その度に私の心は痛かった。 ようやくわかったよ。貴方に頭を撫でらるて、だきしめられて…。 これが恋なんだね。
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