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五年おきに開かれる中学時の同級生での同窓会に出席した崇と佳世の席は決まって隣同士だった。
崇と佳世の仲を知る同級生たちの計らいだったが、五年前のことで二人は気まずい気持ちだった。
「佳世~!崇からプロポーズはまだなの?」
「あ、あの、いえ…」
何も知らない同級生から詮索され、佳世は返事に窮してしまう…
「なあ、崇よ。佳世にはプロポーズしたかい?」
「……さあ、どうかな…」
崇も悪友からの問いにタジタジしていた…
「いつまで経っても、クラスの王子と姫が結ばれないだろか!」
曖昧な返事を繰り返す二人に我慢の緒が切れた幹事が立ち上がり、二人に怒声を浴びせる!
「結婚しろ!」
「ここでプロポーズしろ!」
幹事の怒声に連ねてか、一同も一斉に立ち上がり二人に早よ結婚しろ、と説教する!
「ちょっと、待ってくれ!実は…」
「あたし、プロポーズされたけど、返事はまだ返してないの!」
崇はプロポーズを断られたと云おうとしたが、佳世が慌てて遮りまだ返事をしてないと説明してしまう!
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