28人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
「佳世…」
「ごめんなさい…」
崇と佳世はバカでかい回転式ベッドの縁に腰掛けていた。
二人は発言が同級生たちに誤解され、早よ結ばれよ!と二人をラブホテルの一室に連れ込まれてしまったのだ。
「佳世、俺のプロポーズを拒んだはずでは?」
「……拒んでない…」
五年前にプロポーズを断られたと思っていた崇は佳世の一言に目を丸くする。
「ちょっと、あたしの言い方が悪かったかも知れないけど…プロポーズされた時は凄く嬉しかった。でも…あの時は仕事の面白さを覚えたばかりで、辞めたくなかったの。もう少し働いてから受け入れたいと思ったの…」
「ああ!諦めなくて良かった!」
佳世の本心を知り、崇は頭を抱えて嬉し泣きしてしまった!
「諦めなくて良かったって…?」
「ああ、プロポーズを断られたショックから、佳世のことを諦めようかなと考えたこともあった!でも佳世以外の女と結婚はかんたくもなかったんだ」
嬉し泣きの理由がわからない佳世に、崇は涙を拭きながら本心を伝えた。
最初のコメントを投稿しよう!