本心

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「佳世…」 「ごめんなさい…」 崇と佳世はバカでかい回転式ベッドの縁に腰掛けていた。 二人は発言が同級生たちに誤解され、早よ結ばれよ!と二人をラブホテルの一室に連れ込まれてしまったのだ。 「佳世、俺のプロポーズを拒んだはずでは?」 「……拒んでない…」 五年前にプロポーズを断られたと思っていた崇は佳世の一言に目を丸くする。 「ちょっと、あたしの言い方が悪かったかも知れないけど…プロポーズされた時は凄く嬉しかった。でも…あの時は仕事の面白さを覚えたばかりで、辞めたくなかったの。もう少し働いてから受け入れたいと思ったの…」 「ああ!諦めなくて良かった!」 佳世の本心を知り、崇は頭を抱えて嬉し泣きしてしまった! 「諦めなくて良かったって…?」 「ああ、プロポーズを断られたショックから、佳世のことを諦めようかなと考えたこともあった!でも佳世以外の女と結婚はかんたくもなかったんだ」 嬉し泣きの理由がわからない佳世に、崇は涙を拭きながら本心を伝えた。
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