0人が本棚に入れています
本棚に追加
目的もなく散歩をしていた青年は、川に架かる橋を渡る途中に見てしまった。
深くはないが決して綺麗とは言えない川の中、汚れた小さな段ボールを必死に抱え川岸まで歩く女性の姿。
気がつけば青年は、橋から川岸に駆けつけていた。
女性は川岸の手前まで来ていた。
青年は女性に手を差し伸べた。
女性は汚れている自分の手で男性の綺麗な手を汚していいのかと、差し伸べられた手を掴むのを躊躇った。
「大丈夫?早く掴まって」
青年の優しい声に女性に躊躇いは消え、促されるままその手を掴んだ。
最初のコメントを投稿しよう!