第4章夏だ!海だ!恋愛だ!

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(み)はぁ皆楽しそう・・・・ん? 宮崎さーんかすかに聞こえたあれは藤白拓矢の声だこっちに向かってきている不器用な泳ぎで。 (た)宮崎さんおっ泳ぐのウマイッすねはぁはぁはぁ どれだけ無理をしたんだこの男は息が切れてまともに喋れていない見かねた雅は、藤白の息が整うのを見計らって泳ぎ方のコツを1つ1つ丁寧に教えていった。 高校にまでなってここまで教えてもらうことはまずないだろう このはてしなく広がるこの海で2人の男女が楽しげに泳ぐ姿は、あのおとぎ話『リトルマーメイド』の人魚と異国の王子のじゃれ合いの様だ。 (み)拓矢さんだいぶ上達つしましたね (た)宮崎さんの教え方がうまいんですよ・・・え?今拓矢って 優しく微笑むと『宮崎さんじゃなくて雅って呼んでください』と藤白に語り掛けた。 (A助)あの雅ちゃんに好かれるなんて藤白先輩もなかなかですね (C子)なんかあの2人いい感じよね 離れていても雅と拓矢の距離が狭まっていることが分かるそろそろ日が沈む部員はコテージへと向かった。 夜はこの日一番のお楽しみ雅の手料理だ (み)メニューは『エビ レタス モッツァレラのサラダ』『夏野菜のスープ』そして何といってもメインの『魚介類のパエリア』デザートにココナッツシャーベットもあるよ 部員全員が協力してくれたおかげで短時間で作ることができたさぁ夜のパーティーの開幕。 食べて 笑って しゃべってやはり人数は1人でも多い方が盛り上がるそこに雅の手料理もう誰もこの盛り上がりを止めることはできない。 (み)って全員寝てるし拓矢さんかたずけ手伝って カチャカチャ音を立て食器を運び2人でキッチンに立ち洗うそんな日常的時間が一番のうれしさだったり・・・する (た)あぁーおわったぁ~手を上で組んで背伸びする 夜風が心地よくほおをなでる月の下に青白く光る海をながめる。 2人が立っているのはコテージの庭さき木でできたステージからは昼間雅達が遊んだ海が見えるその美しさにつられ砂浜へと歩き出す (み)フフ夜の海もいいものね 海に足だけつけパシャパシャと水音を立て遊ぶ雅その後ろに少し悲しそうな顔をした拓矢がピッタリと付いてくる         バシャ
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