ぎゅっとだきしめて

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「今日、うちに来るか?」 昼休みの密会。 「仕事は?」 「今日は残業にならなそうなんだ」 「そっか。じゃあ……」 待ち合わせ場所を考える。 会社の駐車場だと、前みたいに元太に見つかっても面倒だし。 あまり頻繁だと、勘づかれてしまいそうだから。 元太は鋭いからそろそろ気づかれそうで、怖いけど。 「隣のコンビニで待ってて」 「分かった」 あまり密会しててもバレてしまいそうなので、そそくさと去ろうとする。 「茜」 竜くんに背中を向けるとすぐに呼ばれて、連れ戻される。 「竜くん?」 「充電」 ぎゅうっと抱きしめられる。 「竜くん。んっ……」 顔を上げればすぐに重ねられる唇。 「顔、真っ赤」 可笑しそうに笑う。 「竜くんのせいじゃん。バカ」 「嬉しいくせに」 「そんなこ……んっ」 反撃しようにもすぐに唇を閉ざされる。
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