57人が本棚に入れています
本棚に追加
「あんな、俺そんな別に慣れてるとかそーいうんじゃなから」
「……慣れてるよ」
「違うよ。別にただ、茜と少しでも一緒にいたいから」
キーっと車が停まって、外を見れば竜くんの家の駐車場だった。
「……え?」
「大人はヤキモチ妬いたらおかしいのか?」
「別におかしくはないと思うけど」
別に大人だからってヤキモチ妬かないとは思っていない。
でも、こんなしょうもないヤキモチは妬かないだろうってことだ。
「俺だっていつも妬いてる」
「え?」
「毎日、塚田と話してるのにイライラしてるんだよ」
はぁっとため息をついて、車から降りる。
「竜くん……」
「茜も降りろよ」
「うん」
あたしが車から降りると、車のカギをしめる。
「とりあえず家に入ろう」
エントランスでオートロックを解除して中にはいるので、あたしもそれに続く。
最初のコメントを投稿しよう!