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「スバルを信用しないわけじゃないけど、これ本当に魔法の効果出てるの。いつもと全然変わらないけど」
「この魔法は普段は何もないから分からないけど、ほいこれ」
スバルは恋に向かってガラス破片を超高速で投げつけた。多分普通なら首にでも当たったら死ぬだろう。だが、恋にはスバルの魔法がある。その魔法の効果は普通のなものではなかった。恋に向かって飛んで行ったガラス片が恋に当たるぎりぎりで砕け散った。勿論いきなりのことで恋も誰も一切手を出せていない。
「えっ、今何が起こったの」
「これが魔法の効果。誰かが恋に怪我をさせようとしても触れることができなくなる。多分、自分から触った物なら大丈夫なはずだけど。さっきも言ったけど、こんな魔法使うの初めてだから魔法の効果も解除方法もあまり詳しくは知らない。」
一見危険な魔法に見えるけどよく考えたら、超級や師団級の真正面に立ってても攻撃は一切通じない優れものだ。それにどこかの変な武装集団がいたとしても襲われても安心できる。ただレンも同じようだが僕としては本当に危険になったときにこの魔法をかけてほしい。だって、何かあったときに方法が減るのは嫌だからね。今は出来るだけ自分の実力と武器の改良で何とか戦っていきたい。
「じゃあ、久々に外に出て狩りでもするか。そろそろ金も尽きかけてきたし」
この学校の生徒である限りは毎月五万ほど支給される。普通に生活するだけなら無理なことではない。ただ、僕やレンのように魔獣と戦うのなら話は別だ。毎月生活費以外にも武器にも金がかかるし、移動費も高くて月五万では全く足りない。だから、魔獣を倒せばその報酬として、いくらかこの学校から支払われる。この防護壁内では学校が一応行政機関となっている。だから、学校からお金が出てくる。今月はいろいろお金を使いすぎてそろそろ金が無くなりそうだ。
「一番楽な上級魔獣でも倒そうか。この前完成した車で行くけど、俺が運転してもいいか」
「ああ、ハルが運転するなら安心だ。」
ハルは一応車の運転は得意だから問題はないはずだ。今まで軽トラや軽自動車、それにヘリコプターも運転したことがあるらしい。
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