第五章 いざ花園へ出陣!

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第五章 いざ花園へ出陣!

土曜日、ラマルンで守屋から 「手芸店へ行くぞ!!」 とメッセージがきて、無視していると、10分後に家にきた。 「来たで。」とニコニコしながら立っていたものだから、全力で閉めた。 え、なぜ我が家を知っている!?ドアの穴からのぞきこんでいると、スマホが視界にはいる。 「これを大学でばらすぞー。」 それは僕がカバのぬいぐるみをじっと見ている写真で情報のときのやつっぽい。いつの間に。 「Yes.」 としか言えない。 徳足通りは再開発で広くなった通りで、歩道と自転車道、車道が分かれていて、使いやすい。 そんな通りをしばらく歩いて右に入ってすぐのところに、お店があった。 どうりで気づかないわけだ。木造建築で、コテージの要素もややある。 「けっこうイイ店だろ?」とあからさまにドヤ顔をしていたので、ちょっとイラッとした。 中も木で、明るい茶色。木目をだしていた。ちょっと感動して見渡していると、 「こっちにぬいぐるみコーナーがあるって。」と 恥ずかしがる僕の腕を引っ張る。 クマのぬいぐるみだけでなく、 クジラ、ウサギ、ヘビといった生き物の目が黒丸になって、かわいくデザインされていた。 目がすこしだけキラキラしてしまったが、 急いでクールダウンして対応。 振り向いていた守屋がニヤニヤしていたから余計クールダウンした。 「いらっしゃいませ。」と奥から店員さんが出てきた。 「普段は委託販売っていう感じで売ってるんやで。 1ヵ月に一回、実際に作った人が集まって売ってるやで。」 僕的には選ぶ際にじっくりみられそうだから、今日が委託でよかった。 小さい物は700円、両手にのるくらいは1500円、置物サイズのは6000円とか。 特段に凝っているわけではないのでこの値段だが、形や目などのパーツの配置良さを考えると、とても安く感じる。 「どれにしよっかな・・・。」 思わず悩んでしまう。 動物は白いうさぎや小鳥とかのかわいいものが好きだ。 でも、きれいに並んでいるぬいぐるみの中で、守屋がもっていたカバのぬいぐるみを大きくした両手サイズのものがあった。 実際守屋のカバはかわいかったから、カバを選んだ。 守屋はストラップサイズのゾウのぬいぐるみを買った。
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