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第十三章 情報の茂利先生
「今日はすこし早いですが、期末レポートの説明をします。…」
午前一限の茂利先生講義。暑くなってみんなも夜は寝苦しいのか、心地よい先生の低い声とクーラーでスヤスヤしているのが数名。
守屋は首をウトウトさせていたので、横から脇腹をこしょぐる。
はっと顔をさせ、悪いな、とニッとした顔をみせる。
二年生の春、第二外国語と情報がかぶって、指定の時間とは別の時間に移動するということを相談した。
手間取らせてしまうだろうなという顔で先生に話したら、
「君は悪くない。」
とはっきりと諭すように言ってくれた。
僕を肯定してくれる言葉自体に、とてもうれしく思った。
それから先生のことが気に入ってる。
たぶん、あと20歳くらい若ければ、恋してたな。今も十分魅力的だけど。
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