第十五章 もんもんとするから整理

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翌日、情報の時間で、始まる前に守屋に聞く。 「ねえ、風紀の仕事って交通安全だよね?」 なるべくさりげない口調でしゃべった。 「うん、そうやで。なにかあったん?」 まあ、そう思うよな… 「ああ、えっとこの前英語が始まる前に、廊下で風紀の人を見てさ。そういえば、風紀って他にもしてるのかなって思って。」 「あっあー、それ友達に聞いたー。なんや、生徒会長と火花散らしてたってな。」 「ん?生徒会長じゃなくてどっかの委員長だけど?」 「…ああ、すまん。元生徒会長の間違いや。今はイベント実行委員会の委員長やったな。」 そう言って守屋は両手をあたまの後ろにやって続ける。 「で、風紀の仕事か~。俺も気になるけど、よくは知らんな。交通だけやろ?」 「んーそうだよね。」 通学者がよく使う大学近くの道の交通チェックや、駐輪場駐車場にはいる車両の管理をしている。 駐輪場なんかは雨のときに空いてるところを教えてくれるから助かっている。 「あ。もしかして梅ちゃん、交通違反を風紀に取られて、それで仕返しするために情報を集めて…!おお、怖っ。」 と、両手で自分の肩を抱くようにクロスさせる。 なんかいらっとしたから、自分のカバのぬいぐるみを、頬にぐいぐい押しつけた。 ヒロにも聞いてみよ。
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