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「それ、もう空でしょう?」
そう言ってアキさんがまた冷たい缶ビールを開けて渡してくれた。
「あ、ありがとうございます」
お礼を言ってまたそれに口を付ける。
断続的に上がる花火、なぜかあたしの胸まで不規則に胸を叩いてる。
「真由が自分で着付けとは――」
「ひゃあ!」
うなじにいきなりキスをされて、思わず声を上げてしまった。
「少し見くびってましたね」
「ゆゆゆゆゆ、浴衣の着付けくらいならっ」
「でも、少し崩れてますよ」
「だだだだだだって、歩いたらっ」
「ちゃんと着付ければ崩れません、が……」
「ふぁ!?」
今度は耳たぶを甘く噛まれてふらついてしまった。
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