第1章

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「このうなじとか着崩れたところなんかが、着物はエロチックです」 アキさんの妙な告白は、大きな打ち上げ音にかき消されてく。 「ア、アキさん……? あっ」 「ほら、こんな簡単に手が入る」 アキさんの右手が、合わせから入り込んであたしの左胸を覆った。 「アキっ、あっ、ダメ、汗かいてるし――」 「みたいですね、汗のおかげで滑りもいい。何より、下着をつけていないなんて」 「ぁっ、んんっ――」 やんわりと右の胸を掴まれて、甘い声が口からこぼれる。 それを我慢しようと左の手の甲で自分の口をふさぐと、「いい子」とそのまま先端をつままれて、あたしは自分の手の甲を強く噛んだ。 「見て! これおっきいよ!」 「ホントだねぇ」 下の階から家族の声が聞こえる。
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