第1章

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帯がなくなると、浴衣は途端に頼りないものになってしまう。 「花火、まだ終わっていませんよ?」 後ろからアキさんの手があたしの胸に吸い付く。 そして、指先で乳輪をなぞられてぷっくりと硬くなった赤い実をくにゃりとつままれる。 「ちゃんと見て、真由」 あたしの胸をもてあそぶアキさんの指先を見ていると、アキさんはそう言って左手であたしの顔ををくいっと夜空に向けた。 打ちあがる何十発もの花火が、暗い夜空を明るく鮮やかに彩っていく。 「こんなに鮮やかな色彩がある花火は、日本独特らしいですよ」 「……ぁ、はぁ……、っ……」 花火の打ち上げ音の中で、アキさんの声が耳元で聞こえる。
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