第1章

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実は協賛席なるものがあって、見に来た人はそこで座って待ってたりするのだけど、勿論購入なんてしてないし、当日席もない。 無料の観覧席もあるのだけど、すでにいい場所はシートが広げられてる状態で……。 そう、昔は友達と来たときだってみんなで早い時間から場所取りしてたじゃん。 暇だったんだからあたしが早く来て場所取りしてれば良かった。 「……なんか、すみません」 こんなはずじゃなかったのに。 「何がですか?」 「だって全然計画的じゃないし、誘っておきながら席も確保出来てないなんて……」 きっとアキさんもがっかりだろう、そう思ったのに。 「花火大会なんてこんなもんでしょう? これで人が少ない方が気味悪い」 「……え?」
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