第1章

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「ア、アキさん、ごめんなさいっ、全然そんなの思いつかなくて! だから今からでも」 「おいで、真由」 「……」 笑顔で差し出される手。 それを取らないなんて選択肢はあたしには無くて……。 「お祭りですよ? 部屋から眺めるだけでは楽しくない、だからこれでいいんですよ」 アキさん……、あたしと違って大人だ。 年齢は確かにあたしより上だけど、それでもあたしがアキさんと同じ年になった時、同じように考えられるとは思えない。 「早く買って観覧席に行きましょう。後ろからになりますが、それでもこの距離なら迫力たっぷりでしょうね」 「ーーはい!」
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