花束を抱えて

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「『お会いしてみたいですぅー』か……」 ため息をつきながら独り言を呟いて、タクシーを停める。 行き先を告げると 運転手は「了解しました。」と一言。 この花束について振れてこないのは ありがたい。 五十幾つのおっさんが、100本の真っ赤な薔薇の花束を抱えていたら、普通突っ込みたくなるだろうが。
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