愛の真実 (※改稿:2017.08.14)

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愛の真実 (※改稿:2017.08.14)

 暑い。  汗が滲んで目に入った。  このご時世に、エアコンすらない部屋というのはどうなのか。  少年は苛立っていた。  高校3年生になったが、進路が決まらない。  成績も悪く、大学に行くには苦労の道を辿るしか方法がない。  だけど、それはとても面倒臭く、厄介なものだった。  それなのに母親はヒステリックに囃し立てた。  『もっと早くから勉強していれば』  『いい大学を出ないとお父さんのように』  『あんたがもっと出来の良い子だったら』  ストレスは絶頂に達していた。
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