サブマリン、応答せよ

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風間の声は穏やかだが、圧迫感いっぱいの一言。そのまま歩き出す。 ビビって、慌てて追いかける記者達。 「すいません、あの……」 「悪気があったわけでは」 が、それ以上無言で不機嫌さを露わに去っていく風間。記者達は硬直し、追いかけられない。 「やばいよ、怒らせちゃった……」 「ああなるともうコメント取れねえぞ」 と、結子が一人追いかけ、風間の背中にピシャリと言い放つ。 「最悪な采配ミス――特に大乱調の大森の替え時を間違っておいて、記者に八つ当たりとは大人げないんじゃないですか?」 唖然とする記者達。 「あ、オレ、知らねー」 「アホか、あいつ。フリーのライターのくせに、『球界のドン』を敵に回したらこの先やっていけないぞ」 が、風間は足を止めて振り返る。結子を見つめ、困ったようにふっと息をつく。 「――ま、そう言いなさんな」 ポンと結子の肩を叩く風間に、拍子抜けする記者達。 「な、何でー?」 ~~ブログ 『ファウルチップ』 グレートチキンズの大森は、投げる前から既に負ける雰囲気を漂わせていた。球速も配球も球の走りも関係ない。彼がマウンドでした唯一の仕事は、監督の顔色をうかがうことだけだったからだ。 BYキッコ ~~
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