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「ばかだ私…」
膝をたてて両足を抱えるようにしてうつむいた。
汗ばんだ太ももの裏に砂がついている。
スカートも、砂で汚れている。
それでも涙は流れていった。
大声で泣くほどでは無い。嗚咽もしない。ただただ頬を滑って流れていくのが止まらなかった。
髪どめをぎゅっと、握りしめた。
理性ではどうにもならなくて、涙を拭うこともせずにそのままでいた。
街と反対方向のこの海には、今のところまだ人はいない。
何も考えずに下を向いて、どうにもならないのをどうにかすることもせずに、ただそこにいた。
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