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7月。
本格的に夏らしくなり、教室の窓から見える太陽がジリジリとグラウンドを照らしている。
明日からテスト期間。それが終われば晴れて夏休みが始まる。私がこの町で迎える2度目の夏休みだ。
ほんのりと潮の匂いがする。
昼下がりの5時間目。
寝ぼけた生徒が先生に注意された。
私はといえば、昼休みの噂話がまだ耳に反響している。
「裕介と彩香って付き合ってるんけぇ!?」
そんなはずない。
裕介は私の彼氏なのだ。
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