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「誰とおったん?」
「そいが、同じ1組の彩香じゃと!」
心臓がドキリ。高く鳴って、それから、赤く火照っていた頬の体温がすーっと引いていくような感じがした。
あとの会話はあんまり覚えていなかった。
気付いたら5時間目が始まって、そして今終わった。
HRの間もなんとなく上の空で先生の話なんて頭に入ってこなかった。
それでも今日の放課後、部活の後には裕介に会う約束があった。あれこれ考えてても頭の中でぐるぐると、裕介と彩香の顔が交互に思い出されるだけで、どうしようもない。
部活の終わる時間までなるべく考えないように、考えないようにとだけ考えていた。
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