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「どこへ?」
「仇討ちにだ。ちなみにここは津上屋の隣だ。早いほうがいいだろう?」
「なんと、大それた……」
「俺は独り身の浪人だからな。恐れるものなど何もない」
立花雄造は、脇にあった長刀を手にし、立ち上がる。
「ついて来い。そして離れるな!」
小屋から出ると空には青い月。
立花雄造は、ふらふらと隣の津上屋に入る。
雪は、津上屋の前で立ち尽くしていると悲鳴が聞こえた。
「人斬りだ!」
雪は急いで津上屋に入る。
中はすでに血に染まっていた。
立花雄造が、纏まりつく男たちを容赦なく斬り捨てる。
雄造の武芸が一流のものであると雪の目にもすぐ分かった。
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